デスクワークをしていると「イダがたちよるけん はよ来たや」という電話をいただいた。いそいそと作業を片付けて、カメラを持って緊急発進。川に入ると、なんとも色っぽいウグイ(イダ)がいる。水面から顔をだしている。
「イダがたつ」とは、産卵期をむかえたウグイ(Tribolodon hakonensis)が群れになって瀬に集まっている状態で、黒尊川では春の風物詩として近所の話題となる。水の中を覗くと、婚姻色でド派手になったウグイがぎっしり。条件の良い産卵場ハビタットは浮石河床の瀬尻。今年は冬季から早春季にかけて雨量が少なく、瀬切れ箇所が発生するほど水位が低かったが、先日の雨で流量がやや回復した。この流量変動により、四万十川との連続性が回復し、河床が撹乱されてウグイたちも触発されたのか。
炭火で炙られたウグイ。「持って帰れや」と一串分いただく。これを煮付けるのです。いわゆる焼き煮付け。調理がうまくいくかどうかは このあとのお楽しみ。